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肥満症

気になる病気の症状・原因・予防

一般的に、肥満とは脂肪が過剰に蓄積した状態を指します。これに対して、医学的な意味での肥満症とは、健康を害する合併症が起きている、あるいは起きると予想される、減量が必要な病態のことです。

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肥満症の症状

太り具合は同じでも・・・

肥満症の症状

肥満とは、脂肪組織が過剰に蓄積された状態です。また、BMI(体格指数)25を超えると合併症の発症頻度が高くなります。
しかし、個々の例では高血圧や代謝異常が必ずしも肥満の程度と相関するわけではなく、肥満といっても病的なものとそうでないものがあり、臨床上これを分けて考えることが重要となってきます。
そのため、単なる「肥満」という呼び方とは区別して、医学的にみて減量治療の必要な肥満を「肥満症」と診断しています。

危険な肥満のタイプとは

リンゴ型

肥満症とは、「肥満に起因し健康障害を合併するか、臨床的にその合併症が予測される場合で、医学的に減量を必要とする病態」と定義づけられています。
研究によって、「肥満者の合併症の発症は、体格指数(BMI)よりも体脂肪の分布の仕方により強い関連性がある」ことが明らかになっています。
肥満症は、身体のどの部位に脂肪が蓄積しているかによって、内臓の周囲に脂肪がたまる内臓脂肪型肥満と、お腹の皮下に脂肪がたまる皮下脂肪型肥満に分類されます。

洋なし型

内臓脂肪型肥満は、主としてお腹から上に脂肪のたまる上半身肥満で、その体型の特徴から「りんご型肥満」とも呼ばれ男性に多い肥満です。
一方、皮下脂肪型肥満は、お腹から下半身にかけて脂肪のたまる下半身肥満で、その体型の特徴から「洋なし型肥満」とも呼ばれ女性に多い肥満です。
この分類で合併症を発症しやすいのは、内臓脂肪型肥満の方だといわれています。

危険な肥満のタイプとは

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肥満症の原因

肥満を招く5つの原因、あなたは大丈夫?

肥満の原因としては、下記の5つが考えられます。これらが複雑に絡み合って肥満が起こるとみられています。

肥満を招く5つの原因

過 食

過食によって摂取エネルギーが過剰になると、体に代謝異常がなくても貯蔵エネルギーを増やすように働き、体脂肪が増えていく。

誤った食事のとり方

食事回数や食事時間が肥満に影響している。一日2食の欠食型や、一日の食事量の半分以上を夜に食べる夜食症候群も肥満につながる食事のとり方である。ただ、このメカニズムはまだ解明されていない。

遺 伝

ごく少数ながら、遺伝が原因で肥満になることがある。
しかし、肥満の人が多い家族はほとんどの場合、遺伝よりも食事や運動などの生活習慣が似ていることが原因になっていると考えられる。

運動不足

運動不足になると、基礎代謝が減少し、貯蔵エネルギーが増えやすくなる。
また、インスリンの分泌状態も乱れ、脂肪蓄積に傾いた代謝状態がつくられるため肥満となる。

熱産生障害

脂肪細胞には、エネルギーの貯蔵庫として働く白色脂肪細胞と、熱産生を行う褐色脂肪細胞とがある。
この褐色脂肪細胞が適切に働かないと消費エネルギー減少型の体質をつくって貯蔵エネルギーを増やすので、肥満の成因になる可能性がある。

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肥満症の検査と診断

肥満の判定

肥満であるかどうかは、身長あたりの体格指数(BMI(body mass index):体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))をもとに下表のように判定します。

日本肥満学会による肥満の判定基準

あなたの体重は?   kg  ←体重を入れてね。

あなたの身長は?   cm ←身長を入れてね。

あなたの体格指数(BMI)を計算 

肥満症の検査と診断

肥満(BMI≧25)と判定され、さらに内臓脂肪面積などの条件を満たす人は、肥満症と診断されます。

肥満症診断基準2011より

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肥満症の治療法

肥満症の治療

肥満症の治療には、(1)食事療法、(2)運動療法、(3)行動療法、(4)薬物療法、(5)外科的治療法があります。
基本となるのは、食事療法と運動療法です。この両者を進めるにともなって、行動療法により具体的な生活指導を行います。また、補助的な手段として薬物療法が有効となる場合があります。
以上の内科的方法が無効な肥満症の患者さんに対しては、外科的治療法が適用されます。
(注)肥満症の治療を始めるときは必ず医師の指示に従い、自分に合ったものを行うことが大切です。

食事療法

「健康を害さない」「体脂肪を減らす」ことを考えながら、以下の点を具体的に決めて計画的に無理のないような減量を行っていきます。

  1. 目標設定(いつまでに・どのくらい)
  2. 摂取エネルギーの設定
  3. 栄養素の配分
  4. 食習慣の改善
  5. 食行動の問題点の見直し
食事療法の種類
分類 1日の摂取
カロリー
特徴
減食療法 1200kcal程度 摂取エネルギー量を通常の摂取量より、少なく抑える方法です。比較的、軽めの食事療法です。
低エネルギー
食療法
600~1000kcal 減食療法よりも、もう少し厳しくエネルギーを制限する方法で食事内容をどうするかによって、ふたつに分けられます。
  • 通常食低エネルギー食療法:一般的なバランス食によるもの
  • 特殊食低エネルギー食療法:高脂肪食低エネルギー療法や高蛋白質低エネルギー療法などエネルギーは制限して特殊な栄養素を多く摂るもの
超低エネルギー食療法 200~600kcal 重症肥満者を対象として、摂取エネルギーを基礎代謝以下に抑えた半飢餓療法です。

運動療法

運動療法の効果として期待されるのはまず、体脂肪量の減量です。また運動によって基礎代謝の上昇、インスリン感受性の増加によるインスリン作用の改善、脂肪合成酵素の活性抑制など運動を継続することにより、太りにくい代謝状態を作ることも重要な要素です。
では、どんな運動が肥満に有効かといいますと、息を吸ったり吐いたりしながら行う有酸素運動がおすすめです。
ただ、運動療法の対象となるのは食習慣、運動不足、環境因子や遺伝因子が原因となって肥満になった方に限定されます。他の疾患が原因で肥満しているかどうかの区別をするため、必ず医師の指導のもとに行なってください。

行動療法

肥満症の治療は、単なる減量をめざしたものではなくて、体重を減量した上でそれを維持させるような食習慣やライフスタイルを作り上げることです。
そこで、日常生活の中のどんな行動が肥満と結びついているのかをあきらかにし、改善するのが行動療法です。
肥満症の人によく見られるのが、満腹感を感じてもおいしそうだから食べてしまう、空腹感はないが手近に食べ物があったから食べるといった食行動です。
これらは、食欲の認知調節系の働き(空腹感や満腹感)に異常があるためで、本人は食べ過ぎているといった自覚がない場合があります。
そこで、行動療法では患者さんの食行動パターンを把握するため、「いつ」「何を」「どこで」「どのくらい」「何をしながら」食べたのかを記載してもらいます。
これをグラフにするなど視覚化することによって、患者さん自身が食行動のゆがみに気づくきっかけを与え、食欲の認知感覚の修正をはかります。
また、食行動パターンの中で、肥満につながる要因(ながら食い、早食い、濃い味付けを好むなど)が見つかった場合それを取り除くための指導を行うことも行動療法の一つです。

薬物療法

肥満治療の基本は、食事療法と運動療法です。しかし肥満症の増加に伴って他の病気同様、薬物の開発が進められています。
現在、日本で肥満症という病名で国(厚生労働省)から承認されている薬には、マジンドール(成分名)という薬がありますが、その使用には制限(「BMIが35以上 などの重症の患者さんへの使用」「使用期間は3ヶ月以内」など)があるため、多くの患者さんが使えるような薬の開発が進められています。
なお、薬物療法の役割は主に、「肥満治療のモチベーションを高めること」「減量後の体重維持を助けること」の2点にあります。

外科的療法

内科的治療法が無効であったり、あるいは再発を繰り返したりする重症肥満の場合は、外科的治療が行われます。外科的治療法の利点は、以下の2点です。

  1. 必要にして十分な体重減少が得られるため、さまざまな合併症の治療にも有効である。
  2. 重症肥満の治療において最大の困難である体重の再増加の起きる確率が、他の治療法に比べて著しく少ない。

※治療に当たっては、必ず専門医(内分泌代謝科など)にご相談ください。

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肥満症の治験情報

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治験に参加するメリット

治験は本人の自由意志で参加することが出来ます。

強制ではありません。治験を途中で中止することも可能です。


  • 一般の診察より詳しい検査や診察が行われ、自分の体や病状をより詳しく知ることができます
  • 治療方法の選択肢が増え、効果の期待できる薬や最新の医療をいち早く受けることができます
  • 治験薬や検査にかかる費用の全額(または一部)を製薬会社が負担してくれます
  • 治験薬を服用している間の薬剤費が軽減される場合があります
  • 交通費などの経済的負担を軽減するため、治験期間中は一定の協力費(負担軽減費)が支給されます
  •   (負担軽減費の例:2泊3日×2回⇒8万円)


被験者さんの診察待ち時間を短くするために、治験専門の外来診察が設置される場合があります。

治験に参加することは、病気で苦しんでいる患者さんに役立つことになり、医療の発展という社会貢献につながります。

   

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治験とは?

治験とは?

製薬メーカーが開発した薬剤を医薬品(お薬)として世に出す為には、事前に厚生労働省の承認・認可を得ることが法律で義務化されています。
この承認を得るために行う「治療を兼ねた試験」を「治験(ちけん)」と言います。
治験は、前臨床試験で有効性や安全性を十分に確認した後に、健康な人や対象疾患の患者様に対して実施されます。
私たちが普段使う薬は全て、多くの一般の方々が治験ボランティアとして治験に参加した結果、承認されたものです。
同じ悩みを持つ多くの患者様のためにも「治験」へのご協力をお願いいたします。

治験ボランティアとは?

治験に自発的に参加・協力していただける方を「治験ボランティア」と呼んでいます。
治験参加中は、交通費や検査等の負担を軽減する目的で、負担軽減費が支払われます。

治験の流れ

  • 第1相試験

    健康な成人

    安全性や吸収・排泄等の確認

  • 第2相試験

    少数の患者

    用法・用量の確認

  • 第3相試験

    多数の患者

    既存薬やプラセボ等との比較

  • 製造販売後臨床試験

    より多数の患者

    治験を経て承認された薬が市販された後、より多くの患者様の治療で使われたときの効果や安全性を確認

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